ちょっとわかりにくいかもしれませんので、まず下の表と折れ線グラフを見てください。
このグラフは5行目の限界利益率を折れ線グラフにしたものですが、3月に注目。売上高、変動原価が入っていない為に計算式で算出している5行目の限界利益率は#DIV/0!となっています。(G5の計算式は=G4/G2)
それ故に3月の折れ線グラフは0となって右肩下がりな印象を受けてしまいます。また、類似曲線を表示させた場合には0を含んだ類似曲線になってしまいます。
では折れ線グラフを2月までで切って3月を表示しないようにするにはどうしたら良いでしょうか。
いじったセルの宿命
上の例ではG5は#DIV/0!エラーになってます。0で割ることは出来ませんから。では#DIV/0!じゃなかったら大丈夫なのか?
いいえ、仮にIFで””(データ無)としたり0と表示させてもグラフは0と表示してしまいます。
=IF(G2=””,””,G4/G2) でもダメ、同じグラフになります。
というのも、いくら””でデータ無し、空白ですとしても計算後の空白はデータがあるものとしてグラフは0認識してしまうのです。いじったセルの宿命です。何もいじっていないセルとは判定されません。
計算式を消してしまえばグラフで0と認識せずにデータ無しと認識されます。
じゃあいちいちセルを消す?
面倒です。><
ですので、いじったあとのセルでもデータ無しと認識させれば良いのです。
それは NA()関数を使います。
NA()関数は「エラー値#N/A(値が無効)」を返す関数です。これをIF文に絡ませて
=IF(G2=””,NA(),G4/G2)
としてしまえば、G2が空白だった場合は#N/Aと表示されます。そうなればグラフの線も消えます。
NA()の代わりに直接#N/Aと打っても構いません。また、これを使うと類似曲線もその#N/A値は含まない類似曲線になるので実態に合った線が作成可能です。
でもエラー値で見栄えが悪いよ・・・
たしかにエラー値が表にあればそれだけで見栄えが悪くなってしまいます。でも#N/Aとしなければグラフの線は消えない・・・。
じゃあセルの文字色を背景色と同化させて無理やりエラーを見えなくしましょう。
そこで条件付き書式を使います。
まずルールの種類を「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選び、ルールの内容編集で「エラー」のセルのみを「書式設定」で文字色を背景色と同じにします。(この例では白文字にすればOK)
そうすればエラー#N/Aは表示されているものの、背景色と同じ文字色なので見えない。という事が実現できます。