一つのマクロを色んなExcelファイルで使いたい(個人用マクロブック)
自分だけの便利なマクロを作った! でも違うそれは一つのファイルに記録したもので、別のファイルで開いた時にマクロが無い。毎回マクロをコピーするのも面倒・・・。
そんな時は個人用マクロブック!
個人用マクロブックはPERSONAL.XLSというファイルで、Excelを起動すると常に裏で開いているけど、表に表示されないファイルです。ただ裏で開いているのでマクロは普通に使えるし、他のExcelファイルでも使えるようになります。
個人用マクロブック(PERSONAL.XLS)の作り方
普通にPERSONAL.XLSというファイル名で保存してもダメです。決まった作り方が存在します。
1.まずマクロの記録をする
まずExcelで新規ファイルを作ります。
そして開発タブにある「マクロの記録」を実行します。
そのときに注意なのが、マクロの保存先です。
通常ここは「作業中のブック」が選択されていると思いますが、ここを「個人用マクロ ブック」に変更します。
これをしないとPERSONAL.XLSが作成出来ません。
そして特に何も作業せずにそのままマクロの記録を終了してください。
2.Excelを終了する
新規ファイル(Book1.xlsなど)は特に変更していないので保存の確認も無く普通に終了します。
しかし1.の作業でPERSONAL.XLSが裏で作成されましたので、その保存の確認が起こります。
ここで「はい」を押してExcelを終了させましょう。
3.するとPERSONAL.XLSが保存されている
Excel2007以降ではファイル形式は .XLSB(Excelバイナリブック)になっていますが、下図のように自動的にファイルが生成されています。
保存されている場所は
Excel2000以降は C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\XLSTART
Excel97以前は MS-Officeのインストールフォルダ\Office\XLStart
の中に出来ます。
XLSARTフォルダ
ExcelにはXLSTARTフォルダというのが用意されていて、そこに入っているすべてのExcelファイルは、Excelが起動された時に自動的に開くという仕様になっています。
たとえばそこに請求書.xlsが入っていたとしたら、毎回Excelを起動するたびに請求書.xlsが開くという事です。
ですので、PERSONAL.XLSがExcelを起動するたびに開かれるという事です。
あとはマクロを追加したり編集したり
一回作ってしまえばあとはVBE(VisualBasicEditor)で編集したり、新たにマクロの記録を行ったりします。
Excelを起動すると通常通りBook1だけが開きますが、実は裏でPERSONAL.XLSも開いています。
VBEを開くとPERSONAL.XLSが開いてることが分かります。
編集したあと、Excelを終了しようとすると再度、個人用マクロブックの保存を確認されますので、保存するようにしましょう。
アドインと個人用マクロブックの違い
アドインもどのExcelファイルでもマクロが使える機能になっていますが、その違いは以下の様になります。
個人用マクロブック | アドイン | |
---|---|---|
マクロ起動 | 問題なし | 問題なし |
マクロ編集 | 簡単 通常のBookと同じ感覚 |
手間 一度アドイン化してアドイン登録が必要 |
マクロ記録 |
簡単 |
手間 別のBookで記録させたものをアドイン化する必要有 |
他人との共有 | 手間 他人のPERSONAL.XLSを編集する必要有 |
簡単 アドイン登録してもらうだけ |
ユーザー定義関数 | 若干手間 =PARSONAL!SUMCOLOR() というようにBook名が頭に必要 |
簡単 =SUMCOLOR() |
個人用マクロブックは自分だけ使う場合、何か走らせるマクロに有用で、アドイン化は他人への配布やユーザー定義関数に使えます。